후리가나로 읽는 일본 고전
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らんがくことはじめ
蘭学事始
菊池 寛
菊池 寛의 蘭学事始(らんがくことはじめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,575자 · 31화면
三
が、彼は前後の思慮もなかった。懐中していた一朱銀を、手金としてその通辞に渡すと、彼は金策のために、藩邸へ馳せ帰った。
彼が、駆けつけていったのは、家老岡新左衛門の屋敷であった。岡は、かねてから玄白に好意を持っていた。彼は玄白の懇願をきくと、
「それは求めておいて、用立つものか。用立つものならば、価は上より下しおかれるよう取り計らって得させよう」といった。
そう答えられると、玄白も感奮した。
「されば、必ずこうという目当てはござりませねども、是非とも用立つものにしてお目に掛けるでござろう」と、誓わずにはおられなかった。
ちょうど、座に小倉左衛門という男が、居合わした。
「それは、なにとぞ調えて遣わされたい。杉田氏はそれを空しくする人ではござるまい」と、助言してくれた。
ターヘルアナトミアを自分のものにして、玄白は小躍りして欣んだ。
三
三月三日のことであった。玄白は、その日も長崎屋へ出向いていた。将軍家の、オランダ人御覧が昨日滞りなく終ったので、カピタンを初め、二人の書記役、大小の通辞たちも、みなのびのびとした気持になっていたので、会談がいつになく賑わった。