후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
野村 胡堂의 銭形平次捕物控(五)金の鯉(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 136,062자 · 276화면
この女は武家に育って相当に武術も心得、ことに女には珍しい強力でしたが、年頃になってから身を持ち崩し、踊りの師匠になって、世を忍んでいたのでした。
娘盛りの頃、強盗に手籠にされそうになって、銀簪で眼を突いて危ういところを免れたことがありました。それ以来、妙に銀簪で人の眼を突きたい衝動に悩まされ、どうしても思い止まることが出来なかった――と、後で本人は白状しております。今日の言葉で言えば、ヒステリー性の偏執狂とでも言うべきでしょう。
一度は布袋屋の主人万三郎と人知れず契りましたが、間もなく吉原芸妓の奴に見替えられたのを怨んで、あの晩、鶴吉の離屋を抜け出し、涼み船に帰って、乱酔した船頭の睡りこけている隙に、奴の眼を突いて一と思いに殺し、その上怨みある万三郎の羽織の紐を千切って死体の手に握らせるような小細工までしたのでした。
それだけで止せば、おそらく誰も気の付くものはなかったでしょうが、一度銀簪の誘惑に負けて血を見ると、常軌を逸したお才の頭は果てしもなく狂って、自分より若くて美しい女さえ見れば、銀の簪で眼を突きたいという、恐ろしい誘惑に悩まされ始めたのです。