후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
野村 胡堂의 銭形平次捕物控(六)結納の行方(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 142,597자 · 289화면
銭形平次捕物控
一
一
「親分、近頃つくづく考えたんだが――」
ガラッ八の八五郎は柄にもない感慨無量な声を出すのでした。
「何を考えやがったんだ、つくづくなんて面じゃねえぜ」
銭形平次は初夏の日溜りを避けて、好きな植木の若芽をいつくしみながら、いつもの調子で相手になっております。
「大した望みじゃねえが、つくづく大名になりてえと思ったよ、親分」
「何? 大名になりてえ、大きく出やがったな、畜生ッ」
平次はそう言いながら、楓林仕立ての盆栽の邪魔な枝を一つチョンと剪りました。
「第一、お小遣に困らねえ」
「なるほどね、大名衆がお小遣に困った話はまだ聞かねえ」
平次もそんな事を言うのです。植木に夢中になって、八五郎の哲学などは、どうでもよかったのでしょう。
「お勝手元不如意と言ったところで、こちとらのように、八文の湯銭に困るなんてことはねえ」
「余程困ると見えるな、八」
「ヘエ、お察しの通りで」
八五郎は、ポリポリ頸筋を掻きました。
「呆れた野郎だ。大名高家を引合いに出して、八文の湯銭をせびる奴もねえものだ」
そう言いながらも平次は、お静を眼で呼んで、あまり沢山は入っていそうもない自分の財布を持って来させるのでした。