후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十五)茶碗割り
野村 胡堂
野村 胡堂의 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 109,804자 · 225화면
喜三郎は蟠りのない長い顔を挙げます。
「火の見からはよく見えるだろうと思うが、昨日何か変ったことがなかったのか」
「いろいろ見えましたよ。私はこんな稼業をしているくらいですから、年にしちゃ眼の良いのが自慢で、師匠が毎日昼湯へ入って来て、大肌脱ぎで化粧する図には当てられつづけておりますが――」
「昨日は」
「相変らず鏡の中の自分の容貌に見とれながらせっせと磨いていましたよ。そのうち、表から誰か来た様子で、師匠は坐ったままニッコリして、声を掛けると、男の人が入って来ましたよ――あの愛嬌は大したものですね。その先をよく見ていると私の手柄になるんですが、障子を半分締めているので、何が何やら解りません。しばらく私も眼を外らして、違った方角を眺めて、ヒョイと眼を返すと、頬冠りをした中年の男が座敷から庭へ飛び降りて、追っかけられるように裏の方へ駆けて行くじゃありませんか」
「その顔を見なかったのか」
平次は少しじれ込みます。
「色の黒い、背の高い頑丈な男で」
「身なりは?」
「茶がかった万筋の古い袷のようでしたが」
「それっきりか」
「その男が見えなくなると、半次さんと助七さんが裏表から入って、いきなり啀み合いを始めましたよ。