후리가나로 읽는 일본 고전
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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
吉川 英治의 随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 213,575자 · 424화면
後世の熊さん虎さんなども、その命名法の名ごりと思われるし、瀬戸内の島人のサバ、コノシロ、ヒラメなども王朝人種の余風といえないことはない。
源平時代の武家の子弟はというと、たいがい一から十まで、番号名になっている。朝廷貴族や後宮の女性たちは、呼び名にも雅味を尊んだが、武者階級は単純だ。生まれた順に、太郎、次郎、三郎、四郎、五郎である。――十郎から先は、余一とつけた。だから那須余一は、十一番目の息子だということがすぐわかる。
那須余一は坂東者だ。東北の人間が、ここの近海で、扇の的のエピソードを謳われたりしたのは、おもしろいし、内海の暗黒が、あの時代には一度、非常に明朗化されていたようにも思われる。
内海航路を、明るい平穏なものにしたのは、なんといっても、清盛の努力である。大輪田ノ泊の開港、厳島の造営、また宋船を導いたり、自分も後には、宮島へ月詣りの船を通わせたり――つい二世紀前の瀬戸内を考えたら、隔世の感にたえないような開化を、清盛は、この海上に実現させた。
「いま、どの辺かしら?」
と、ぼくは丸い船窓へ顔をよせてみた。甲板へ出たら、あるいは、見えもしたろうか。