후리가나로 읽는 일본 고전
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まじゅつし
魔術師
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 魔術師(まじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 139,264자 · 280화면
叶わぬと見て、海へ飛込むつもりだ。アア、ここで逃がしたら折角の苦心が水の泡だ。魔術師とまで呼ばれた怪賊、どの様な恐ろしい再挙を目論まぬとも限らぬ。それを明智は、どうして平気でいるのだろう。賊を追駈けようともせず、あとからノソノソ歩いて行く。
その頃は已に東の空が白んで、甲板はもう薄明るくなっていた。
源造はそこへ走り出すや、いきなり一方の舷へ駈け寄って、飛込む身構えをしたが、ひょいと海面を見おろすと、思わず、
「ギャッ」と悲鳴を上げた。
「ハハハハハハハ、どうですね。今度こそは、完全に僕が勝利を得た様ですね」
暁の空に高らかに響く明智の笑い声。
海面には、かすむ朝もやを隔てて、水上署の大型ランチが、手ぐすね引いて待ち構えていたのだ。艇上にはピストルを握った警官の群、見れば、その中に警視庁の波越警部も混っている。今し方このランチが到着したことを、明智はちゃんと知っていて、賊が逃げ出しても一向慌てなかったのだ。
進退谷まった怪賊は、キョロキョロあたりを見廻していたが、やがて、「オーッ」と猛獣の様なうなり声を立てたかと思うと、いきなり手近かに開いていた昇降口から、船倉へと駈けおりて行った。