후리가나로 읽는 일본 고전
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まじゅつし
魔術師
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 魔術師(まじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 139,264자 · 280화면
「多分もう息はありますまい。この戸を破りましょう」
庭に廻って窓から入ろうにも、鉄格子が邪魔をしているので、火急の場合、その扉を打破る外に方法はなかった。
二郎は廊下を走って、書生を起し、斧を持って来させ、それで扉の鏡板を乱打した。
騒ぎに家中の召使達が(婆やと女中二人)駈けつけて来た。
頑丈な扉であったが、斧の乱撃には耐えず、メリメリと音がして、上部の鏡板が、大部分破れ落ちてしまった。
二郎と、巡査と、召使と都合六つの首が、その破れ目にかたまった。だが、彼等は何も見なかった。見る隙がなかった。恐ろしい勢で顔にぶつかって来る、大きな真赤な何かの塊りを意識して、ハッと飛びしさって、道を開いたからである。
それは一匹の真赤な猫であった。いや真赤な猫なんてある筈はない。実は福田氏が飼っている、純白の雄猫なのだが、それが全身に血潮をあびて、物凄い赤猫と化けてしまったのだ。
不気味な動物は、扉の破目から廊下に飛出すと、二三度ブルッと血震いをして(その度毎に赤インキの様な鮮血が、壁の腰板に生々しくはねかかった)人々に向って、恐ろしい形相で、真赤な背中をムクムクと高くした。