후리가나로 읽는 일본 고전
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まじゅつし
魔術師
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 魔術師(まじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 139,264자 · 280화면
いつの間にこんなものを書きやがったんだろう」
運転手も小首を傾けるばかりだ。恐らく、東京の店の前に停車している間に、何者かが手早く書込んだものに相違ない。
流石の玉村氏も、この不気味な幻燈を見ては、もう二郎の臆病を笑う訳には行かなかった。この出来事が家内の晩餐の席の話題にも上り、雇人達にも知れ渡った。玉村氏は之を波越警部にも伝え、所管署からの見張りの刑事を増して貰う交渉もした。
今や玉村邸は、不気味な化物屋敷であった。家内の人々はお互の足音にも、ビクッとして聞耳を立てる程におびえていた。
日が暮れぬ先から門を閉め、方々の戸締りを固め、書生は交代で寝ずの番をするし、表門裏門には私服刑事の立番だ。これではいかな魔法使いでも、忍び入る隙はあるまいと思われた。
だが、一目下りの怪数字は、相も変らず、毎日毎日邸内のどこかに現われる。その一々を記しては退屈だから凡て省くが、毎朝妙子さんの飲む牛乳の瓶に、墨黒々と4の字が書いてあったかと思うと、次の日は二郎青年の書斎の窓から吹き込んだ一葉の枯葉に、3の字が現われているといった調子で、2と進み、遂に1となった。それが十一月二十九日のことだ。