후리가나로 읽는 일본 고전
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ちょうさきかん
中井正一評論集
中井 正一
中井 正一의 中井正一評論集(ちょうさきかん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,229자 · 256화면
事実、自分がどうしようもない愚劣の中でのたうっている切実な自分自身にめぐりあうのである。
そんなに人生も自分も愚劣なのであろうか。気をつけて見ると、愚劣以外の何物でもない瞬間があると思うのである。
私の友だちが、大学の時兵隊にとられて、三年ばかりして帰ってきたのである。京都の下賀茂神社の糺の森だった。二町もあるまっすぐな森の参道を歩いていると、向うから同じ大学に生徒として通っている中尉がやってきたのである。すると友人が、他の道を通ろうという。なぜかと聞くと、あの中尉の軍服を見ていると、このポケットの中の自分の手が、どうしても敬礼するためにあがってくる、それを制しきれなくなるのだというのである。
今さっきまで自分であんなに軍隊の罪悪を罵倒しながら、それを軽蔑しきっていた哲学の学生が、僅か三年間の習慣であるにもかかわらず、彼自身の手は、彼のこころを裏切って、その中尉に向って敬礼がしたくてたまらなくなってくるこの愚劣を、どうしようもないのである。実に現に、今でも優秀な人が、今も徳川三百年の鎖国の中に、習慣づけられた封建性の「見てくれ根性」「抜け馳け根性」