후리가나로 읽는 일본 고전
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まど
堀辰雄集 新潮日本文学16
堀 辰雄
堀 辰雄의 堀辰雄集 新潮日本文学16(まど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 58,906자 · 119화면
日曜日の弥撒に、ドイツ人もフランス人も、イタリイ人も、それからまたポオランド人、スペイン人などまで一しょくたに集まってくる、旧教の聖パウロ教会なんぞは、そんな勤行をしている間、その前をちょっと素通りしただけでも、冬なんぞの閑寂さとは打って変って、何か呼吸づまりそうなまでに緊張した思いのされる程だった。前年の夏あたりは、屡々、その教会の中から聖母を讃える甘美な男女の合唱が洩れてきて、それが通行人の足を思わず立ち止らせたりしたものだったが、今年の夏はどういうものか、低いオルガンの音のほかには、聖楽らしいものは何にも聞えて来ないのだった。
この頃朝の散歩のときなど、その教会の前を通りかかる度毎に、私はその中があんまり物静かで、しかも絶えず何ものかの囁きに充たされているようなので、いつか聞覚えてしまったヴィットリアの「アヴェ・マリア」の一節などを、ふいとそれがさもその教会の中から聞えてきつつあるかのように自分の裡に蘇らせたりするのだった……
*
八月の末になってから、その夏じゅう追分で暮していた津村信夫君が、きのう追分に来たという神保光太郎君と連れ立って、他に二三人の学生同伴で、日曜日の朝、ひょっくり軽井沢に現われ、その教会の弥撒に参列しないかと私を誘いに来てくれたので、私も一しょについて行った。