후리가나로 읽는 일본 고전
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やまとこじふうぶつし
大和古寺風物誌
亀井 勝一郎
亀井 勝一郎의 大和古寺風物誌(やまとこじふうぶつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,647자 · 215화면
微笑に宿る至難微妙の芸、体躯にみなぎるあの無類の柔軟性を念じつつ、私は仕事にたずさわるのである。ただ一字の置き方、てにをはのほんのわずかの差異、そんなことが思想を根本的に変えてしまう。思想の美醜を決定する。同じ主義を抱いている故に、表現されたものも同じであると考えるのは甚しい迷妄である。芸術にあっては、党派というものは最も拙劣な空想だ。人は身をもたせかけるところもなく、暗黒の橋をただひとり渡らねばならぬ。危さに生き、いつでも転落の可能性を有し、絶えず転落し、七転八倒し、或る刹那に、辛うじて或る均衡を保って美は生れる。その地獄とも醍醐味ともいえるところに静かにあぐらをかき、守り本尊を念じつつ微笑を以って仕事する、そういう職人気質こそ私の理想とする人格なのだ。思惟像の微笑は、それを刻んだ仏師にとっては奇蹟であったろう。しかし奇蹟とは職業的なものだ。長い歳月の、正確に熟達した修練のみがよく奇蹟を生む。それは突然変異的なものと正反対の現象であって、目にみえぬ努力のうちにつみかさねられ、自他容易に気づかぬゆえに、突然変異的なものにみえる。思惟像の微笑もそうしてあらわれたであろう。