후리가나로 읽는 일본 고전
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やまとこじふうぶつし
大和古寺風物誌
亀井 勝一郎
亀井 勝一郎의 大和古寺風物誌(やまとこじふうぶつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,647자 · 215화면
私の早い青年時代、つまり高等学校の頃は山形で暮した。それまで朝夕海を眺めてくらしてきた私は、この山国へ来て、はじめて山岳のもつ美しさ、威容、圧力などを感じた。山形は盆地である。近くで最も高い山は、樹氷で有名な蔵王山であるが、それから北へ連なる雁戸山、もっと近くて低い千歳山、丘と云っていい盃山、また西方には朝日岳連峰がつらなり、それから北方へかけて、月山、湯殿山、羽黒山などが望見された。春は三月、四月、その頃になると私はよく盃山へ登った。この小山の裾を馬見ヶ崎川(最上川の上流)が流れているのだが、それを眼下にみおろし、山形の街、桜桃畑、野、田畑とひろびろとした盆地を眺めつつ、柔い春風のなかで昼寝したものである。海のないのがはじめの間実に不思議であった。山岳の重苦しい圧迫を感じた。しかし緑の美しさをほんとうに昧えたのは、やはりこの山国であったろう。故郷の山も、春は若葉に蔽われるのだが、海があり、白砂があり、砂丘や牧場があって、その若葉はさしてめだたなかったのである。ところが山形へ来ると、眼のとどくかぎり山また山で、春になると一面の若葉、まるで頭から若葉をかぶったような感じで、鮮かな緑色が私には驚きであった。