후리가나로 읽는 일본 고전
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やまとこじふうぶつし
大和古寺風物誌
亀井 勝一郎
亀井 勝一郎의 大和古寺風物誌(やまとこじふうぶつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,647자 · 215화면
「咲く花の薫ふがごとく今盛なり」と歌われたみ代に、何故このみ仏は受難の相貌を呈しているのであろう。何故、口辺の美しい微笑は消え去ったのか。あの強烈な合掌にこもる願いを、またそこに祈念した天平人の思いを、私は正しく身に享けたいと思う。そういうとき私は一切の美術書を棄てて歴史と経文へ赴くのである。即ち人間の悲願の存するところへ。それのみが仏にいたる唯一の道であろう。
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三月堂は天平五年の建立といわれるから、不空羂索観音の創られたのもおそらくこれより後であろう。天平十九年と推定する説もあるが確実ではない。東大寺伝によれば良弁作となっている。良弁僧正は相模の人、姓は漆部氏、持統天皇の三年己丑誕生、義淵僧正の弟子となり、晩年は東大寺別当に任ぜられた人であるから、聖武天皇の御親任も一入厚かったと思われる。聖武天皇の勅をうけてこの道場をひらいた僧正は、必ずや天皇の御信仰を心に銘じ、一身を傾けて不空羂索観音にそれを宿さんとしたのであろう。私は続日本紀をひもとくたびに驚くのは、そこにしるされた凄惨な天平の地獄図である。あの美しい芸術が生れた背景には、前にも述べたとおり幾多流血の惨事があり、天変地異が起り、人心また甚だ不安であった。