후리가나로 읽는 일본 고전
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ひかげのまち
幻の探偵雑誌5 「探偵文藝」傑作選
松本 泰
松本 泰의 幻の探偵雑誌5 「探偵文藝」傑作選(ひかげのまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 52,797자 · 107화면
然し、それは却って伯父の嫌疑を深くして彼を死地に陥れるものである事を知った。坂口は伯父を全然、無罪とは信じていなかったが、尚そこに二分の疑念が残っていた。それで仕舞には考直して彼の知っているだけを語った。
そして彼はパラメントヒルで、死骸の傍に立っていた伯父を見たという件は、寧ろ伯父の加害者でないという事実を立証するものであると力説した。即ち仮に伯父が拳銃を発射たものとすれば、被害者が倒れると共にそのまま遁走するのが自然である。然るにステッキをついて、悠々と死骸の傍に立っていたという事実は、他の何者かが拳銃を発射した後、伯父はその音を聞付けて、現場に至ったものであるという事を明白に語るものであるといった。
然しながら彼の切角の言証も、伯父が射殺したものでないという積極的な反証の出ない限り、何の効果も来す事は出来なかった。
係官は冷かに笑って取合わなかった。夜は更けてから、彼は一先ず放還された。
六
灰を被ったような古いクロムウェル街の家並は、荒廃きって、且つ蜿々と長く続いている。甃石の亀裂ている個所もあり、玄関へ上る石段の磨滅っている家もあったが、何処の家にも前世紀の厳めしいポーチと、昔の記憶を塗込めた太い円柱があった。