후리가나로 읽는 일본 고전
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おもいだすことなど
思い出す事など
夏目 漱石의 思い出す事など(おもいだすことなど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 57,003자 · 113화면
余は湯壺の傍に立ちながら、身体を濡めす前に、まずこの異様の広告めいたものを読む気になった。真中に素人落語大会と書いて、その下に催主裸連と記してある。場所は「山荘にて」と断って、催しのあるべき日取をその傍に書き添えた。余はすぐ裸連の何人なるかを覚り得た。裸連とは余の隣座敷にいる泊り客の自撰にかかる異名である。昨日の午襖越に聞いていると、太郎冠者がどうのこうのと長い評議の末、そこんところでやるまいぞ、やるまいぞにしたら好いじゃねえかと云うような相談があった。その趣向は寝ている余とは固より無関係だから、知ろうはずもなかったが、とにかくこの議決が山荘での催しに一異彩を加えた事はたしかに違ないと思った。余は風呂場の貼紙に注意してある日付と、裸連の趣向を凝らしていた時刻を照らし合せつつ、この落語会なるものの、すでに滞りなくすんだ昨日の午後を顧みて、裸連――少くとも裸連の首脳の構成る隣座敷の泊り客……の成功を祝せざるを得なかった。
この泊り客は五人連で一間に這入っていた。その中の一番年嵩に見える三十代の男に、その妻君と娘を合せるとすでに三人になる。妻君は品のいい静かな女であった。