후리가나로 읽는 일본 고전
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つめ
探偵クラブ 烙印
大下 宇陀児
大下 宇陀児의 探偵クラブ 烙印(つめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 51,509자 · 103화면
今こそ隠さずに申しますけれど、喬子は実際に、レナール夫人になりかけていました。前の手紙で、佐治さんに好奇心を抱き始めた、と申した時は、既に佐治さんをひそかに愛していましたし、そのためお兄様への御返事を差上げるのが何としても嘘らしく、しどろもどろに不徹底なものになり、それを鋭くお兄様から指摘されたものですから、すっかりともうお便りを出せなくなったのでした。ただしかし、喬子は闘っていました。最賀さんに同居して戴いたということも嘘ではないのです。佐治さんを、陰では悪魔だと思い、出来るだけ軽蔑したり憎んだりしようとし、でも困ったのは、佐治さんから、既に求愛の態度に出られたことでした。喬子はこの誘惑を却けるのに、血みどろで闘ったつもりです。遂に漆戸にも、去年のクリスマスの晩告白しましたら、漆戸は、意外にもこのことを半ば以上予期していたのだと申し、だから私の告白を非常に喜んでくれました。なぜ予期しながら、黙って見ていたか、良人の気持こそ、私には不可解至極なものですけれど、とにかく漆戸は私を叱りませんでした。それどころか、佐治さんを相変らず出入りさせ、お兄様に対しては、私同様、何もいってやろうとはしなかったようです。