후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
いけぶくろのかい
文藝別冊[総特集]岡本綺堂
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 文藝別冊[総特集]岡本綺堂(いけぶくろのかい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 72,671자 · 149화면
一つの石が彼の額を打ったのである。しかも今度の石にかぎって、それが大きい切り石であったので、猪上の右の眉の上からは生血がおびただしく流れ出した。人々は息をのんで眼を見あわせた。
こうなると、天井の裏に何者かがひそんでいるらしく思われるので、一座は総立ちになって天井の板をめくり始めた。父も一緒に手伝った。しかもそれはやはり不成功に終った。傷つけられた猪上はその夜から発熱して、二十日ほども寝込んだということであった。
父はその翌晩も行ってみたいと思ったのであるが、藩士以外の者をたびたび入れることは困る、万一それが重役にでも知れたときには我々が迷惑するからと断わられたので、父はその一夜ぎりで怪異を見るの機会を失ってしまった。しかし小石の落ちたのは事実である。猪上が額を破られたのも事実である。それがどういうわけであるかは判らなかった。
聞くところによると、石の落ちるのはその後ひと月あまりも続いたが、七月の末頃から忘れたように止んでしまったということであった。
これは怪談というべきものでは無いかも知れない。
文久元年のことである。わたしの父は富津の台場の固めを申し付けられて出張した。