일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

いけぶくろのかい

文藝別冊[総特集]岡本綺堂

岡本 綺堂

岡本 綺堂의 文藝別冊[総特集]岡本綺堂(いけぶくろのかい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 72,671자 · 149화면

아오조라 문고

何処へ……。お使かい。」と、若い男の一人が何か戯いたそうな顔をして声をかけた。

「いいえ。」

卒気ない返事を投げ返したままで、お菊は又そこを逃げるように通りぬけて、材木置場の入口へ出た。享保十二年九月三日の夕方で、浅黄がやがて薄白く暮れかかる西の空に紅い旗雲が一つ流れて、気の早い三日月が何時の間にか白い小舟の影を浮べていた。お菊はその空を少時瞰上げていると、水を吹いて来る秋風が冷々と身にしみて来た。和国橋の袂に一本しょんぼりと立っている柳が顫えるように弱く靡いて、秋の寒さはその痩せ衰えた影から湧き出すように思われた。お菊は自分の身体を抱くように両袖をしっかり掻き合せた。

「寧そもう家へ逃げて帰ろうかしら、それとも長助どんに相談しようかしら。」

お菊は思い余った胸を抱えて、何時までもうっかりと立っていた。彼女は唯った今、お内儀さんのお常と朋輩のお久とから世に怖しいことを自分の耳へ吹き込まれたのであった。それは婿の又四郎に無理心中を仕掛けて呉れと云う相談で、彼女も一時は吃驚して返事に困った。

白子屋の主人庄三郎は極めて人の好い、何方かと云えば薄ぼんやりした質の人物で、家内のことは女房のお常が総て切って廻していた。