후리가나로 읽는 일본 고전
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うきふね
文豪怪談傑作選・特別篇 鏡花百物語集
泉 鏡花
泉 鏡花의 文豪怪談傑作選・特別篇 鏡花百物語集(うきふね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 32,938자 · 67화면
十
が、宝丹は用心のために、柄にもない船頭が買ったんですが。
今の螢のお話で、無遠慮に御厄介に成りました。申訳にもと、思いますから、――私も、無理に附着けたらしいかも知れませんが、螢の留ったお話をしたんです。」
と半ば湯呑のあとを飲むと、俯目に紋を見て下に置いた。彼は帰りがけの片膝を浮かしたのである。
唯、呼吸を詰めて、
「貴方。」
「え。」
余り更まった婦の気に引入れられて驚いた体に沈んで云った。
婦は肩を絞るように、身をしめた手を胸に、片手を肱に掛けながら、
「螢じゃありませんわ。螢じゃありませんわ。」
「何がですえ。」
「そりゃ、あの……何ですよ、屹と……そして、その別荘のお二階へ、沖の方から来ましたって、……蒼い、蒼い、蒼い波は。」
柱の姿も蒼白く、顔の色も俤立って、
「お話を伺いますうちにも、私は目に見えますようで。そして、跡を、貴方の跡を追って浪打際が、其処へ門まで参っているようですよ。」
と、黒繻子の帯の色艶やかに、夜を招いて伸上る。
白い犬が門を駈けた。
辰吉は腰を掛けつつ、思わず足を爪立てた。
十
「貴方、その欄干にかかりました真蒼な波の中に、あの撫子の花が一束流れますような、薄い紅色の影の映ったのを、もしか、御覧なさりはしませんか。