후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,320자 · 398화면
――父上」
十六歳の太郎信勝は、孤影の父に寄り添って、共に駒をならべていた。
そのほかは旗本から平侍や足軽までを合わせても、千人には足りなかった。しかも夥しい数は、簾中以下上たちの塗駕や輿や、被衣姿や徒歩、駒の背などの傷々しいものの数であった。
「おお、燃ゆるわ」
「焼け旺ることよ」
未練のふかい女たちの群れは、韮崎を離れて十町も来ると、歩みもやらずみな振り向いた。
朝の空に、火焔と黒煙を高く挙げて、新府の城は今し焼け落ちようとしている。ちょうど明け方の卯の刻頃(午前六時)にみずから放けた火であった。
「長生きはしとうない。何たる末を見ることぞ。これが信玄公のお家の果てか……」
勝頼の伯母君とよばるる尼や、信玄の孫むすめという可憐な乙女や、一門の妻女やその召使の女たちなど、みな簾中の乗物にとりついて泣き沈むやら、抱きおうて嘆くやら、また幼子の名を呼び交うなど――金釵環簪も道に委して顧みるものなく、脂粉や珠玉も泥土にまみらせて惜しむ眼もなかったという――長恨歌のうちにもある漢王の貴妃との長安の都を落ちる状にも似て、道はすこしも捗らなかった。
「いそげ。――何を哭く。