후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,320자 · 398화면
「近衛どのが、お目にかかりたいと申しまするが」
この町へ入ったとき、一行の中にいた近衛前久が、旗本を通じて、信長に面接を求めた。
前久は、龍山と号し、近衛信尹の父にあたる。そして太政大臣の現職にある。
朝廷と武門のあいだにあって近衛前久はよくうごいていた。武門によって下意を上達するうえに都合のよい人でもあったらしい。永禄四年といえば川中島の大戦のあった年であるが、その夏も、彼は上杉謙信の乞いに応じて、上州厩橋に会し、謙信の小田原攻めに従軍し、越後へも行っている。
関白氏長者ともある重臣が、軽々しく諸州を歩き、武将の陣門を出入りするので、室町幕府からも妙な眼で見られたらしい。京都へ帰るとまもなく職を削られ、前久自身は、失踪してしばらく行方を晦ましていた。
その頃、嵯峨にかくれて、嵯峨記を書いたり、詩歌風月を友として、本来の公卿生活にもどっていたが、信長が出て、室町幕府を廃し、義昭を趁うと、またいつか世間に出て、信長のため薩摩に使いしたり、石山本願寺との交渉に出向いたり、そしてことし二月、太政大臣の重職を拝していた。
こんど甲州入りの役に従って、信長の陣中にあったのも、もちろん信長の乞いによるものでなく、前久の望みであったろう。