후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
すでに煙にくるまれている信長の居間近くまで飛びこんで来るや否や、
「甚助まいりましたっ」
「松寿っ、駈けつけました」
叫びつつ、求めつつ、出会う敵と、斬りむすんでいた。
明智方の進士作左衛門は、湯浅甚助を突き伏せた。
血に染んだ大槍をひっさげて、二間三間踏みこえてゆくと、味方の箕浦大内蔵の影を煙の中に見た。
「大内蔵か」
「おうっ」
「お手柄は?」
「まだ、まだ」
たがいに信長の姿を求めているのである。いや競っているといったほうがいい。すぐ相別れて煙の下を潜ってゆく。
火はすでに屋根裏へも廻っているらしく、ぐわうと伽藍の中は鳴っている。甲冑に触れば皮革や金具が手に熱く覚えるほどだった。――が、それにしても見わたすところ、瞬時にして、人影が見えなくなった。ありと見れば屍であり、いると思えば、明智の同衆である。その明智の人数も、棟木に火がついたというので、あわてて外へ溢れ出たものが多い。
事実、なお中に踏み止まって、彼方此方と駆けている者は、時には煙に咽せ、時には火塵をかぶっていた。燃え切れた金襴やら板切れに火のついたものが、襖も扉も踏み外された広間のうちを霏々と吹きみだれ、さながら焼け野のように明るくしていた。