후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
そのために膝を正し、姿をととのえ、平常ここにあって衆に君臨するときのままな自分を保とうとした。
あらい呼吸が鎮まるにはやや遑があったが、心は、
――これで死ぬのか。
と自分でさえ疑われるほど平静であった。呵々と、一笑を発したいようなものすら覚える。
――おれも抜かった。
と思い、光秀のきんか頭を想像してみても、いまは何の憤りも出ない。あれも人間だから怒ればこれくらいなことはやるだろうと思った。それにつけても自分の油断は嘲うべき一代の失策だったし、彼の怒りも愚かなる暴挙に過ぎないことを愍れんだ。あわれ光秀、汝もまた、幾日をおいて、予のあとを追わんとするや、と問うてみたい。
左の手に鎧通しの鞘を持った。右手でそれを抜いた。
――急ぐことはない。
なお自分で自分に云い聞かせる。火はまだこの部屋に燃えついていない。
瞑目した。
すると、物心ついた少年時代から今日までのことが、それを千里の駒に乗って見て来るように頭に映った。
それは非常に長い時間を要するかのようであるが、事実は一瞬の呼吸のうちに過ぎない。死なんとする刹那、人の生理は、異常な機能を働かせて自己の通って来た全生涯に、平常の追想に似た訣別をなすものらしい。