후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
「同じ泉州に居られた穴山梅雪どのは、御一行がお立ち遊ばした一刻あとから堺を立たれ、甲州へお帰りあるべく、山城の草内まで同じ道を御通過なされたらしく思われますが、途上の者の語るのを聞くと、草内附近で大勢の野武士に襲撃され、敢えなく打ち殺されたということでござります。……いよいよ大乱の余波は山野の隅々まで揺れ寄せて来たようです。――先々、御油断はなりません」
折も折、穴山梅雪の非業の死は一行の者の胆をすくなからず寒からしめた。山城国あたりですらすでにそんな凶相があらわれ出した以上、これからかかる伊賀山中の柘植地方や加太越えあたりの間道はその危ないこと、思いやらるるものがある。
「心配すな。かかる時はいたずらに、心を労うも及ばぬことだ、ただ天に順じ、一路まどわず急ぐに如くはない」
家康はつかれも知らぬ容子である。元来が健康な体質でもあるが、より以上、頑健を誇っている家臣の者がすでに喘ぎ出していた。堺以来、昼夜もわかたず急いでいたし、眠るまも、お互いに見張りし合って、草に臥し、石に枕して、わずかに休む程度に過ぎなかった。
しかし、ここにただ一つの力を得たのは、先年故あって徳川家を去り、以後牢人していた本多正信が、郎党十名ほど連れて、家康を伊賀山麓に迎え、そこから、先導に立って、道案内に努めてくれた一事である。