일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면

아오조라 문고

「これにおる。これへでよろしい」

秀吉は、ふたたび、ふところの書を取り出して見ていた。それは書簡ではない。秀吉から求めた誓紙である。

いま彼は、ここに坐ながらも、六万の兵は優にうごかすことができる。しかもなおすぐそこの国境を突破して備中へ入ることをひかえていた。備中に入らずして、毛利を破砕することは当然できないことだから、そこに何らか、大きな障碍を感じているものと思われる。

わざわざ使いを信長の許へ送って、信長の誓紙を求めたのも、実にそのためだった。彼は、その障碍を、戦わずして除こうとしていた。つまり備中国境にある敵の防禦線七城をつらねてその中核塁をなしている高松の城。それをまず衂らずに抜こうと苦心していたのであった。

「やあ。これへ」

黒田官兵衛のすがたが見えると、秀吉は気軽にすこし席を譲った。室は狭いのである。次に彦右衛門もそっと入って、官兵衛と並んですわる。

「上様の誓紙が今しがた届いた。ついては、いつも難渋なことのみ頼むが、高松城まで参って欲しい」

「拝見いたしてもよろしいでしょうか」

「御一見あれ」

官兵衛は、その人に対するような礼儀をもって、誓紙の内を見た。