후리가나로 읽는 일본 고전
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
山本 周五郎의 日本婦道記(にほんふどうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,286자 · 16화면
藩主加賀守綱紀が在国ちゅうで、ずっと御用が多いため下城はいつもおくれがちであった。風呂からあがり、食膳にむかった彼は、妻のようすが朝とはかくべつ憔悴しているのに気づいて、昨夜ねむっていないということを思いだした、夜を徹したからといって武家ではそうむざと昼寝をすることはできない、「早く寝所へはいるがよいな」そう云って、彼は食後の茶もはやくきりあげ、自分は書斎へ灯をいれさせて立った。
四五日はなにごともなく過ぎたが、直輝はやがて妻のようすがいつまでも沈んでみえるのに気づいた。どこか悪いのではないかとたずねると、そんなことはないと答えてさびしげに頬笑むだけだった。それである夜、そっと妻の部屋へいってみると、加代は灯のかげで、歌稿を裂き捨てていた。
「どうしたのだ」
ふいにはいって来た良人をみて、加代はとりちらした反古を慌てて押し隠そうとした。
「お待ち、どうしてそんなことをするのだ」
加代はだまって悲しげな眼をあげ、すがるように良人を見あげた。直輝はその眼をみて事情を了解した。
「母上が仰しゃったのか」
「……はい」
「云ってごらん、なんと仰しゃったのだ」
加代はなかなか云わなかったが、直輝にうながされてようやく先の日のことを告げた。