후리가나로 읽는 일본 고전
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
山本 周五郎의 日本婦道記(にほんふどうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,286자 · 16화면
「わたくし、こんどこそやりとげてみたいと存じました。鼓のときも、茶の湯のときもそれほどではございませんでしたけれど、和歌の道だけは奥をきわめてみたいと存じておりました」
言葉が感情の堰を切ったように、彼女にはめずらしく情の熱した調子で云った。
「加代はふつつか者でございますから、母上さまのお気に召すようには甲斐性もございませぬ、けれども自分ではできるかぎりをおつとめ申しているつもりでございます、……からだが弱いためお子をもうけることもできませぬし、いろいろ考えますとわたくし」
「もうおやめ、それ以上はわかっている」
直輝はやさしくさえぎった。
「おまえがよい妻だということは母上もよくご存じだ。二千石の家政をとりしきってゆく苦心がどれほどのものか、わしにはわからないが母上にはおわかりになる、おまえほどの若さでよくやって呉れると折にふれては仰しゃっておいでだ、ただ母上のご気性が……」
云いかけて直輝はふと口をつぐんだ。
彼は母のひとがらを尊敬している。世にまたとなき母だと信じている、かな女は身分の低い家にうまれ、十六のときこの多賀家へとついで来た、多賀は前田家の重職のいえがらで、父の三郎左衛門は若年寄をつとめていた。