후리가나로 읽는 일본 고전
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りりょう
李陵・山月記・弟子・名人伝
中島 敦의 李陵・山月記・弟子・名人伝(りりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,013자 · 129화면
漢人のいう礼儀とは何ぞ? 醜いことを表面だけ美しく飾り立てる虚飾の謂ではないか。利を好み人を嫉むこと、漢人と胡人といずれかはなはだしき? 色に耽り財を貪ること、またいずれかはなはだしき? 表べを剥ぎ去れば畢竟なんらの違いはないはず。ただ漢人はこれをごまかし飾ることを知り、我々はそれを知らぬだけだ、と。漢初以来の骨肉相喰む内乱や功臣連の排斥擠陥の跡を例に引いてこう言われたとき、李陵はほとんど返す言葉に窮した。実際、武人たる彼は今までにも、煩瑣な礼のための礼に対して疑問を感じたことが一再ならずあったからである。たしかに、胡俗の粗野な正直さのほうが、美名の影に隠れた漢人の陰険さより遙かに好ましい場合がしばしばあると思った。諸夏の俗を正しきもの、胡俗を卑しきものと頭から決めてかかるのは、あまりにも漢人的な偏見ではないかと、しだいに李陵にはそんな気がしてくる。たとえば今まで人間には名のほかに字がなければならぬものと、ゆえもなく信じ切っていたが、考えてみれば字が絶対に必要だという理由はどこにもないのであった。
彼の妻はすこぶる大人しい女だった。いまだに主人の前に出るとおずおずしてろくに口も利けない。