후리가나로 읽는 일본 고전
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りりょう
李陵・山月記・弟子・名人伝
中島 敦의 李陵・山月記・弟子・名人伝(りりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,013자 · 129화면
その噂は彼らの耳にも届いている。李広利を破ったその敵の主力が今どのあたりにいるのか? 今、因※将軍公孫敖が西河・朔方の辺で禦いでいる(陵と手を分かった路博徳はその応援に馳せつけて行ったのだが)という敵軍は、どうも、距離と時間とを計ってみるに、問題の敵の主力ではなさそうに思われる。天山から、そんなに早く、東方四千里の河南(オルドス)の地まで行けるはずがないからである。どうしても匈奴の主力は現在、陵の軍の止営地から北方居水までの間あたりに屯していなければならない勘定になる。李陵自身毎日前山の頂に立って四方を眺めるのだが、東方から南へかけてはただ漠々たる一面の平沙、西から北へかけては樹木に乏しい丘陵性の山々が連なっているばかり、秋雲の間にときとして鷹か隼かと思われる鳥の影を見ることはあっても、地上には一騎の胡兵をも見ないのである。
山峡の疎林の外れに兵車を並べて囲い、その中に帷幕を連ねた陣営である。夜になると、気温が急に下がった。士卒は乏しい木々を折取って焚いては暖をとった。十日もいるうちに月はなくなった。空気の乾いているせいか、ひどく星が美しい。黒々とした山影とすれすれに、夜ごと、狼星が、青白い光芒を斜めに曳いて輝いていた。