후리가나로 읽는 일본 고전
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りりょう
李陵・山月記・弟子・名人伝
中島 敦의 李陵・山月記・弟子・名人伝(りりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,013자 · 129화면
その大宛征討も、たかだか善馬がほしいからとて思い立たれたものであった。帝が一度言出したら、どんな我儘でも絶対に通されねばならぬ。まして、李陵の場合は、もともと自ら乞うた役割でさえある。(ただ季節と距離とに相当に無理な注文があるだけで)躊躇すべき理由はどこにもない。彼は、かくて、「騎兵を伴わぬ北征」に出たのであった。
浚稽山の山間には十日余留まった。その間、日ごとに斥候を遠く派して敵状を探ったのはもちろん、附近の山川地形を剰すところなく図に写しとって都へ報告しなければならなかった。報告書は麾下の陳歩楽という者が身に帯びて、単身都へ馳せるのである。選ばれた使者は、李陵に一揖してから、十頭に足らぬ少数の馬の中の一匹に打跨ると、一鞭あてて丘を駈下りた。灰色に乾いた漠々たる風景の中に、その姿がしだいに小さくなっていくのを、一軍の将士は何か心細い気持で見送った。
十日の間、浚稽山の東西三十里の中には一人の胡兵をも見なかった。
彼らに先だって夏のうちに天山へと出撃した弐師将軍はいったん右賢王を破りながら、その帰途別の匈奴の大軍に囲まれて惨敗した。漢兵は十に六、七を討たれ、将軍の一身さえ危うかったという。