후리가나로 읽는 일본 고전
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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
牧野 富太郎의 植物記(しょくぶつき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 165,848자 · 327화면
かくそれを黄蘗山へ植えたという事は事実であれどもその他の事は大変な間違いで、椿(チャンチン)は絶対に日本に産せぬから昔から我邦にある理由は無く、従ってその樹に対するタマツバキの植物の名が旧くから日本に存する筈がない。
今から凡そ二百七八十年程も前の寛文年間に始めてこの椿(チャンチン)が我日本へ渡り来り、前に記した様に始めこれを黄蘗山万福寺へ植えたといわれる。そして同寺では一時チャンチン料理があったと伝えられている。それから後ち該樹が漸次に諸国に拡まり今は諸処にこれを目撃する様になっている。大した功用のある樹ではなく我邦では誰れもその嫩葉を食うものはなく徒に人家に植えてあるに過ぎない処が多いが、越後ではこれを稲掛けのために植えてあるのを見受けた事がある。この樹はよく根元から芽を吹くものゆえその分蘗によって容易にこれを繁殖さす事が出来るのである。嫩葉は紫色で初夏枝頭にそれが芽出つ際はその観大いに他樹と異っている。
この樹をチャンチンというの外、これを植えておくと雷が落ちぬとてカミナリノキ、幹が高く直聳しているのでクモヤブリ(雲破り)あるいはテンツヅキ(天続き)の名がある。