후리가나로 읽는 일본 고전
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ぶしゅうこうひわ
武州公秘話
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 武州公秘話(ぶしゅうこうひわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 107,572자 · 209화면
を考え出すのであった。彼は女中たちがやかましく催促するのを待って、さも困ったと云う顔つきで立ち上ると、何処からか一本の団扇を持って来た。そして座敷の暗い方へ行って、自分で自分の坊主あたまを団扇で追いかけるのであった。ぱたり、と、団扇が頭へあたると、ふわり、と頭が空を逃げる。逃げながら彼が眼をぱちくりやらせると、不思議な表情の働きで、いかにも蛍の火が光ったり消えたりする感じが出た。団扇を持っている方の手も、別な人間の手が蛍を追っているように見えた。しまいにその手が団扇で頭をおさえつけると、頭は慌てゝ団扇の下から飛び出そうとする。団扇がばた/\と頭を叩きつけながら、逃げると又すぐに掴まえる。それが、蛍と人との迫いつ追われつする様を写して、一人の男の藝当とは思えないほど巧いのであった。河内介の計畫はすっかり図に中って、松雪院も女中たちも、何と云う奇妙な坊主が現れたことかと、演技の始めから終りまで、彼の一挙一動に笑い崩れた。蛍の次に又いろ/\な意地の悪い注文が出ると、その都度べそを掻いて困った振りをするけれども、結局彼に出来ないと云うものはなかった。どんなに真似にくい鳥や、獣や、蟲の真似でも、ちょっとした或る瞬間の癖を捉えて、声やしぐさで、兎に角人が「成る程」