일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひとうとうこうき

比島投降記

石川 欣一

石川 欣一의 比島投降記(ひとうとうこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 68,333자 · 134화면

아오조라 문고

必要があった。

これはどういう理由か知らぬが、少くとも僕と交渉のあった米兵は、みんな揃って算術が下手だった。レーションの計算といった処で、そう大してむずかしいことはなく、数学が至って不得手な僕でも、ちょっと鉛筆を持って計算すれば、すぐ正しい数字が出るのに、たいていの兵隊が勘定を間違える。間違えない兵隊はなかったといってもいい位である。僕の片腕みたいになって、よく働いてくれたE衛生曹長は「米国では計算器が発達しているから、暗算や算術は出来ないのでしょう」といっていたが、いくら米国でも、一般家庭にまで計算器がある訳ではない。これはいまだに疑問として残っている。

ところが暗算が早く、しかも決して間違えなかったのがFである。話を聞くと、ロスアンゼルスで、どこか会社につとめていたとのこと。カウボーイや坑夫よりも、その方の心得があったのも自然である。

ある時このFが、僕にたのみたい用があるといった。どうして手に入れたのか、戦争中日本で出版された時局漫画集の説明を、英語に訳してくれというのである。百二十五頁ばかりの小冊子で、一頁に一つずつ出ている漫画が、稚拙そのものであるのはまずいいとしても、チャーチルがベソをかいたりルーズヴェルトが頭をかかえていたり、戦争に負けてしまった今日となっては、恥かしくて見ていられぬような