후리가나로 읽는 일본 고전
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ひとうとうこうき
比島投降記
石川 欣一
石川 欣一의 比島投降記(ひとうとうこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 68,333자 · 134화면
した時には、せいぜい水牛の通る小径だったのが、また、この時とて、渡河点の東岸までは、依然として小径なのが、こっち側へ来ると、舗装こそしてないが、六輪大型トラックが二輛ならんで通って、まだ余地のある大道になっている。その路の両側に一列に並び、装具を前に、武器を出して米軍の来るのを待った。もっとも武器といった所で、僕等の一行は二挺の拳銃を護身用として持っていただけだから、話は簡単である。それまで移動の途中、あちこちでひろった手榴弾が五つ六つあったけど、それ等はすでにサッカラン附近の深淵に投込まれてあった。
我々の宿営地に近く、とても満々と水をたたえた淵があり、いかにも魚がいそうな場所だったし、魚なんて一年近くも食っていないので、やって見ようという訳で、敵機の来ぬ時を狙って野球選手(どこのチームか知らない)のK君が裸になって河に入り、手榴弾を叩きこんだ。すると不発もあったが、そうでないのは大効果を現し、ボラ、コノシロ、鰺、サヨリ等々、別して前二者は一尺五寸以上の奴もあり、悪童どもは大饗宴を張ったことである。コノシロとか鰺とか、海の魚が河にいるのは変だが、事実いたのだから仕方がない。