후리가나로 읽는 일본 고전
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ひとうとうこうき
比島投降記
石川 欣一
石川 欣一의 比島投降記(ひとうとうこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 68,333자 · 134화면
と名づけて販売したが、それは七十年前、ドイツの化学者が発明したものの商品化だった。これが米国へ渡ったについては、色々と面白い話があるらしいが、あまりはっきりしないから、ここには書かぬことにしよう。
このDDTを毎日、便所やゴミ棄場を始めとして、各病棟に撒布するので、蠅や蚊はまったくいなくなる。その後、アパリの収容所でも同じことが行われ、最後に移されたマニラ南方の収容所でも、DDTは盛んに使用された。最後の収容所といえば、そこに着いて毛布を受取り、一晩寝て起きると、身体がムズムズする。話をしていた本社の同人が、「石川さん、失礼」といって手をのばし、僕のシャツの襟から虱を一匹つまみ上げたにはゾッとした。それでDDTの撒布係が来た時シャツの背中にふっかけて貰った。この薬は身体に附着するとかぶれるといい、従って衣類に付くことも警戒していたが、僕はオルランド研究所での話を聞いていたので「いいんですか」「大丈夫」という訳で、シャーシャーやって貰った。果してその後、虱は一匹も発生せず、帰国のリバティ船では千五百人の兵隊とゴロ寝で、その兵隊の中には、甲板での虱潰しを日課にしている者も多かったが、僕には虱がつかなかった。