후리가나로 읽는 일본 고전
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ひとうとうこうき
比島投降記
石川 欣一
石川 欣一의 比島投降記(ひとうとうこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 68,333자 · 134화면
列車はマニラ港の海岸に着いた。そこからギッシリ、艀に積みこまれた。一月ぶりで、また海に出るのである。どんな船に乗るのか、日本ではどこへ着くのか、まったく分らない。向うの方にリバティ船が二隻かかっていて、その一隻には ROBERT LOUIS STEVENSON と船名が大きく書いてある。スティヴンソン――なつかしい名である。英語に早熟だった僕は、中学校の四年の頃、すでにスティヴンソンを愛読した。「宝島」は春の休みに、三浦三崎で読んだ。その後も、何度か繰返して読んだ。まったく、スティヴンソンは、なつかしい名である。窮屈な艀の中から、僕はこの船を、しげしげと眺めた。ところが艀がそのスティヴンソン号に横づけになり、これが僕を日本に送ってくれるのだと知った時、僕は実に何ともいえぬ気持がした。
どういう訳か、ひどくせき立てられて、グラグラするタラップを登り切ると、正面の鉄板に白墨で LIBERTY EXPIRES DECEMBER 11th. と書いてある。とたんに、何故かは知らず Lasciate ogni speranza, voi ch'entrate.〔ダンテの神曲より「ここから入る者はすべての望みを捨てよ」