후리가나로 읽는 일본 고전
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じろきちこうし
治郎吉格子 名作短編集(一)
吉川 英治
吉川 英治의 治郎吉格子 名作短編集(一)(じろきちこうし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,609자 · 362화면
「そなたも本気になって、その腐い物を掘る張り番をしていましたな」
「でも、父の秘本に、赤い光を出す交ぜ薬のことが書いてあって、それには、墓場にあるある物から一つの薬をとるのだといっていましたが」
「そんなことは、アイヌ族か熊襲でも考えたことだろう。今日では、火術も進んでいます。高島秋帆、江川太郎左衛門、また同藩の佐久間先生、みな洋学に倣っておる。たとえば、吾々が戦時につかう狼火というものでも、無智な戦国時代には、狼の糞を干し蓄えておいて燃したものです。狼糞の煙はふしぎに高く真っ直ぐに揚がるから。――で、狼の火と書いて、のろしと読ませるのもそのわけですが、今ではあて字にもなりません。長崎からはいる蘭薬を二、三種あわせると無音狼火でも音のするのでも自由に簡単に造られる。また、大体がです、美感に衝たれようとして人の観賞する花火を造るのに、なんのために、なんに飢えて、墓地の醜物を漁る必要があるだろうか」
「そうおっしゃれば、まったくでございますね」
お芳は、今まで信じていた七の腕が、この間の晩の口論を聞いてから、慎吾の知識の尺度に比較されて、急にはかないものに思えて来た。