후리가나로 읽는 일본 고전
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ろうごくのはなよめ
牢獄の花嫁
吉川 英治
吉川 英治의 牢獄の花嫁(ろうごくのはなよめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,213자 · 325화면
唖は、二本の足を、宙に上げて、ぶっ倒れた。――得たり、と耀蔵はその胸いたへのしかかった。唖は、足業をして、二、三度、彼を蹴とばした。
三度めに、今度は、耀蔵の方が、仰向けに倒れた。ひとりと思っていた敵は、いつのまにか、二人になっていた。――いや、たちまち、三人にふえて来た。
があんと、何か頑丈な得物で、脳心を打ちこまれたように、耀蔵は、気が遠くなった。ごろごろと、耳の鼓膜が鳴ったと思うと、彼は、それきり、意識を失ってしまった。
「あ。お頭領……」
唖に加勢をしていた掏摸の新七は、そのまま加勢に駈けつけて来た覆面の男を見て、そう言った。
「はやく、片づけろ、そいつを」
「河へでも、蹴込んでおきゃあいいでしょう」
「奉行所の近くだ。すこし、まずいな……」
「では、どうしますか」
「そこらの、小舟を攫って、運んじまえ」
「え、どこへ?」
「品川沖へでも持って行って、沈みをかけてしまえば一番いい。……それに、てめえたちだって、破獄したばかりの体だから、しばらくの間、海風にでも吹かれて、ほとぼりを、さましていろ」
「なるほど、一挙両得というわけで」
「おい」
と、唖へも、顎を向けて、手まねで、耀蔵のからだを縛れと命じた。