일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

国枝 史郎의 猫の蚤とり武士(ねこののみとりぶし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,496자 · 368화면

아오조라 문고

敵の陣営もしずかであった。

その時幽かではあったけれど、竹法螺の音が聞こえて来た。

「それ!」

と源兵衛は声をかけた。

「彼ら攻勢に出たようでござるぞ! 折敷きなされ折敷きなされ!」

紀州藩士たちは地に折敷き、息を呑んで待ちかまえた。

が、敵は寄せては来なかった。

静かさが一層しずかになった。

「変でござるな」

と源兵衛が云った。

「変でござる」

と小平が答えた。

「ひょっと致すと敵の奴ばら、退散したのではござらぬかな」

「逃がしては一大事じゃ」

「追い討ちをかけようではござらぬか」

「さようさ。……ともかくも鬨を作ってみましょう」

ドッと一斉に鬨の声をあげた。

と、そのとたんに篝火が一つ、敵の陣営の一所に見えた。

「やア篝火だ!」

また篝火が一つついた。

「やア篝火が二つになった」

三つ、四つ、五つ、六つと、篝火は数を増して行った。

紀州藩士たちは息をのみ、多少恐怖に襲われて、しずまり返って動かなかった。

どうしたのか敵の陣営からも、物音一つ聞こえて来なかった。

時がだんだん経って行く。

いつまでも敵はしずかであった。

また紀州藩士たちは、不安を感ぜざるを得なかった。