후리가나로 읽는 일본 고전
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しんじゅふじん
真珠夫人
菊池 寛
菊池 寛의 真珠夫人(しんじゅふじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 289,296자 · 578화면
火のように熱した身体中の血が今は却って、氷のように冷たくなっていた。
「俺が死ねば、彼奴の迫害の手も緩むだろうし、それに依って、汚名を流さずして済む。つまり、俺は悪魔の手に買い取られた俺の社会的名誉を、血を以て買い戻そうと思ったのだ。お前のことを、思わないではない。父の外には頼る者もないお前のことを思わないではない。が、破廉恥の罪人になることを考えると、泥棒と同じ汚名を被ることを考えると、何も考えておられなくなったのだ。」
父は、そう云いながら、心の裡の苦しさに堪えられないように、頻りに身を悶えた。
「が、扉の外でお前が突然叫び出した声を聞くと、刀を持っていた俺の手が、しびれてしまったように、何うしても俺の思い通に、動かないのだ。未練だ! 未練だ! と、心で叱っても、手が何うしても云うことを聴かないのだ。俺は、今初めてお前に対する父としての愛が、名誉心や政治上の野心などよりも、もっと大きいことが分ったのだ。俺は、社会上の位置を失っても、お前の為に生き延びようと思ったのだ。破廉恥罪の名を被ても、お前の父として、生き延びようと思ったのだ。名誉や位置などは、なくなっても、お前さえあれば、まだ生き甲斐があると云うことが、分ったのだ。