후리가나로 읽는 일본 고전
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しんじゅふじん
真珠夫人
菊池 寛
菊池 寛의 真珠夫人(しんじゅふじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 289,296자 · 578화면
座敷は、風雨で滅茶苦茶になっていた。室の中に渦巻く風のために、硝子戸が三枚も外れていた。其処から吹き入る雨のために、水を流したように、濡れた畳が、カンテラの光に物凄く映っていた。今にも、天井が吹き抜かれるように、バリ/\と恐ろしい音を立てゝ、鳴り続けた。
老人は、カンテラの光を翳しながら、
「旦那! 旦那! 喜太郎が参りましたぞ!」と次ぎの間から、先ず大声で怒鳴った。
が、勝平はそれに対して、何とも答えなかった。たゞ勝平が発しているらしい低いうめき声が聞える丈だった。
「旦那! 旦那! しっかりなさい!」
そう云いながら、喜太郎は暗い座敷の中を、カンテラで照しながら、駈け込んだ。その光で、ほの暗く照し出された大広間の中央に、勝平は仰向に打ち倒れながら、苦しそうにうめいているのだった。
「旦那! 旦那! しっかりなさい! 喜太郎が参りましたぞ! 泥棒は何うしただ!」
喜太郎は、勝平の耳許で勢よく叫んだ。が、勝平はたゞ低く、喘息病みか何かのように咽喉のところで、低くうめく丈だった。
「旦那! 怪我をしたか。何処だ! 何処だ!」
老人は、狼狽しながら、その太い堅い手で、勝平の身体を撫で廻した。