일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

しんじゅふじん

真珠夫人

菊池 寛

菊池 寛의 真珠夫人(しんじゅふじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 289,296자 · 578화면

아오조라 문고

が、瑠璃子は却々帰って来なかった。

青年はやゝ待ちあぐみかけたらしかった。彼はもう明るく電燈の点いた部屋の中を、四五歩宛行ったり来たりしていたが、半独語のように美奈子に云った。

「お母様は、却々お帰りになりませんね。」

「はい。」

窓に倚って輝き初めた星の光をボンヤリ見詰めていた美奈子は、低い声で聞えるか聞えないかのように答えた。青年は、自分一人で出て行きたいらしかったが、美奈子を一人ぼっちにして置くことが、気が咎めるらしかった。彼は、到頭云い憎くそうに云った。

「美奈子さん。如何です、一緒に散歩をなさいませんか。お母様をお待ちしていても、なかなかお帰りになりそうじゃありませんから。」

青年は、口籠りながらそう云った。

「えゝっ!」

美奈子は彼女自身の耳を疑っているかのように、つぶらなる目を刮った。

三

美奈子に取っては、青年から散歩に誘われたことが、可なり大きな駭きであった。四五日一緒に生活して来たと云うものの、二人向い合っては、短い会話一つ交したことがなかった。

その相手から、突然散歩に誘われたのであるから、彼女が駭きの目を刮ったまゝ、わく/\する胸を抑えたまゝ、何とも返事が出来なかったのも、無理ではなかった。