일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

しんじゅふじん

真珠夫人

菊池 寛

菊池 寛의 真珠夫人(しんじゅふじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 289,296자 · 578화면

아오조라 문고

が、そんなとき、

「いゝえ! どうもしないの。」

寂しく笑いながら答える、小さい胸の内に、堪えられない、苦しみがあることは、明敏な瑠璃子にさえ判らなかった。

青年も、美奈子が、――一度あんなに彼に親しくした美奈子が、また掌を飜すように、急に再び疎々しくなったことが、彼の責任であることに、彼も気が付いていなかった。

夕暮の楽しみにしていた散歩にも、もう美奈子は楽しんでは、行かなかった。少くとも、青年は美奈子が同行することを、厭がってはいないまでも、決して欣んではいないだろうと思うと、彼女はいつも二の足を踏んだ。が、そんなとき、母はどうしても、美奈子一人残しては行かなかった。彼女が二度も断ると母は屹度云った。

「じゃ、妾達も行くのを廃しましょうね。」

そう云われると、美奈子も不承々々に、承諾した。

「まあ! そんなに、おっしゃるのなら参りますわ。」

美奈子は口丈は機嫌よく云って、重い/\鉛のような心を、持ちながら、母の後から、従いて行くのだった。

が、ある晩、それは丁度箱根へ来てから、半月も経った頃だが、美奈子の心は、何時になく滅入ってしまっていた。

母が、どんなに云っても、美奈子は一緒に出る気にはならなかった。