후리가나로 읽는 일본 고전
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しんじゅふじん
真珠夫人
菊池 寛
菊池 寛의 真珠夫人(しんじゅふじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 289,296자 · 578화면
彼は、其処に置いてある白い陶製の腰掛に腰を下しながら、快い休息を貪っていた。心の中は、燃ゆるような得意さで一杯になりながら。
彼が、暫らく、ぼんやりと咲き乱れている八重桜の梢越しに、薄青く澄んでいる空を、見詰めている時だった。
「茲は静かですよ。早く上っていらっしゃい。」と、近くで若い青年の声がした。ふと、その方を見ると、スラリとした長身に、学校の制服を着けた青年が、丘の麓を見下しながら、誰かを麾いている所だった。
青年は、今日招待した誰かゞ伴って来た家族の一人であろう。勝平には、少しも見覚えがなかった。青年も、此の家の主人公が、こんな淋しい処に、一人いようなどとは、夢にも気付いていないらしく、麓の方を麾いてしまうと、ハンカチーフを出して、其処にある陶製の腰掛の埃を払っているのだった。
急に、丘の中腹で、うら若い女の声がした。
「まあ、ひどい混雑ですこと。妾いやになりましたわ。」
「どうせ、園遊会なんてこうですよ。あの模擬店の雑沓は、何うです。見ている丈でも、あさましくなるじゃありませんか。」と、青年は丘の中腹を、見下しながら、答えた。
それには何とも答えないで、昇って来るらしい人の気勢がした。