후리가나로 읽는 일본 고전
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いしかりがわ
石狩川
本庄 陸男
本庄 陸男의 石狩川(いしかりがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 253,535자 · 506화면
あの灯は高倉利吉の埋葬の火であるとは判っていながら、大野順平さえそれを説明するのが面倒であった。松岡や門田たちが急いで行けば、今頃は帰りついた時刻になる。めどが見えたと勇み立って、不幸な過去を埋めて了おうとしている。彼らも夜を徹しているのだ。それはまた、明日の仕事に備えようとする心遣いでもあるのだ。大野はだまっていた。つまらぬことを云ってこの官員の怒気に触れてはならぬ。なだめる方法も知らなければ、武骨な男には人の機嫌を取る自信は毛ほども無かった。うしろにいた安倍誠之助は一そう黙りこんでいた。彼は、考えることが頭に一ぱいで、がんがんと罅われそうであった。
「おぬしら、どなたか行ってくれるか」
やがて堀は覗き込むこえでそう云った。顔色は見えなかったが、その口調は、相手の胸にからみついて引きずりまわすような例のねちねちとしたものであった。しみ渡るような低い声で彼は云いつづけた。舷側にぴたぴたと川波がくだけていた。腰をかがめねば聞きとれないような堀大主典の言葉は、まるで呪文のようにぶつぶつと続いていた。
「おぬし行ってくれるのじゃな、政府は十分の待遇をあたえる、そのかわり、おぬしは、今の、この時刻から、よいか、日本政府の官員たる自覚を持て、小さな藩のなかでいざこざしとる時代じゃない、日本の国のうちで、敵も味方もある