후리가나로 읽는 일본 고전
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いしかりがわ
石狩川
本庄 陸男
本庄 陸男의 石狩川(いしかりがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 253,535자 · 506화면
云ってみればこれらのお役持はお家の骨組みであった。その下にいる組々の平藩士になれば、誰が見えぬと名前も思い出されない。これだけの家中であったかと思うのだ。この上に、むろん蝦夷地の何十名かが居る。たといそれを加えて数えあげたとしても、それにしても、見渡す頭かずは余りに少なくなっていた。
おお根が根こそぎになったのだ。枝葉は枯れずにいられるわけは無い。つい先ごろはまた、彼らの幾人かが石ノ巻に奔ったとも取り沙汰されていた。そこに置かれた新政府の鎮台に、求めに応じて兵士となるためであった。彼らのわずかな面目は、彼らの暮し向きによってどうにでもなる。そして、兵士や羅卒になることは、彼ら――扶持をうばわれた昨日の武士にとっては、農夫や町人に変ることよりもより容易な方法であったにちがいない。しかも消えるように所在知れずになったそれらと、ここにこうして着座したものとに、どれだけの差があるというのか。彼らの前にも同じ道が横たわっているのではないか。
それにしても、主君を迎えてほッとしたこの座は、そんなことは忘れてしまった。何か心の落ちつきを取りかえしていた。昔のままの恰好をして、型にしたがって列っている彼らには、この静かな境地に遽かな変化が起ろうとは思われなかった。