일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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がらすどのうち

硝子戸の中

夏目 漱石

夏目 漱石의 硝子戸の中(がらすどのうち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 52,702자 · 105화면

아오조라 문고

私は彼に私の口髭と揉み上げを見せた。彼はまた私のために自分の頭を撫でて見せた。私のは白くなって、彼のは薄く禿げかかっているのである。

「人間も樺太まで行けば、もう行く先はなかろうな」と私が調戯うと、彼は「まあそんなものだ」と答えて、私のまだ見た事のない樺太の話をいろいろして聞かせた。しかし私は今それをみんな忘れてしまった。夏は大変好い所だという事を覚えているだけである。

私は幾年ぶりかで、彼といっしょに表へ出た。彼はフロックの上へ、とんびのような外套をぶわぶわに着ていた。そうして電車の中で釣革にぶら下りながら、隠袋から手帛に包んだものを出して私に見せた。私は「なんだ」と訊いた。彼は「栗饅頭だ」と答えた。栗饅頭は先刻彼が私の宅にいた時に出した菓子であった。彼がいつの間に、それを手帛に包んだろうかと考えた時、私はちょっと驚かされた。

「あの栗饅頭を取って来たのか」

「そうかも知れない」

彼は私の驚いた様子を馬鹿にするような調子でこう云ったなり、その手帛の包をまた隠袋に収めてしまった。

我々はその晩帝劇へ行った。私の手に入れた二枚の切符に北側から入れという注意が書いてあったのを、つい間違えて、南側へ廻ろうとした時、彼は「そっちじゃないよ」