후리가나로 읽는 일본 고전
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がらすどのうち
硝子戸の中
夏目 漱石의 硝子戸の中(がらすどのうち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 52,702자 · 105화면
二十九
すると不思議な事に、彼の醜い赤裸の皮膚にもとのような黒い毛が生えかかっていた。
「おや癒るのかしら」
私は退屈な病後の眼を絶えず彼の上に注いでいた。すると私の衰弱がだんだん回復するにつれて、彼の毛もだんだん濃くなって来た。それが平生の通りになると、今度は以前より肥え始めた。
私は自分の病気の経過と彼の病気の経過とを比較して見て、時々そこに何かの因縁があるような暗示を受ける。そうしてすぐその後から馬鹿らしいと思って微笑する。猫の方ではただにやにや鳴くばかりだから、どんな心持でいるのか私にはまるで解らない。
二十九
私は両親の晩年になってできたいわゆる末ッ子である。私を生んだ時、母はこんな年歯をして懐妊するのは面目ないと云ったとかいう話が、今でも折々は繰り返されている。
単にそのためばかりでもあるまいが、私の両親は私が生れ落ちると間もなく、私を里にやってしまった。その里というのは、無論私の記憶に残っているはずがないけれども、成人の後聞いて見ると、何でも古道具の売買を渡世にしていた貧しい夫婦ものであったらしい。
私はその道具屋の我楽多といっしょに、小さい笊の中に入れられて、毎晩四谷の大通りの夜店に曝されていたのである。