일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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がらすどのうち

硝子戸の中

夏目 漱石

夏目 漱石의 硝子戸の中(がらすどのうち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 52,702자 · 105화면

아오조라 문고

最初には茶をやったではないかという言葉が見えた。私がそれに取り合わずにいると、今度はあの茶を返してくれという文句に改たまった。私は返す事はたやすいが、その手数が面倒だから、東京まで取りに来れば返してやると云ってやりたくなった。けれども坂越の男にそういう手紙を出すのは、自分の品格に関わるような気がしてあえてし切れなかった。返事を受け取らない先方はなおの事催促をした。茶を返さないならそれでも好いから、金一円をその代価として送って寄こせというのである。私の感情はこの男に対してしだいに荒んで来た。しまいにはとうとう自分を忘れるようになった。茶は飲んでしまった、短冊は失くしてしまった、以来端書を寄こす事はいっさい無用であると書いてやった。そうして心のうちで、非常に苦々しい気分を経験した。こんな非紳士的な挨拶をしなければならないような穴の中へ、私を追い込んだのは、この坂越の男であると思ったからである。こんな男のために、品格にもせよ人格にもせよ、幾分の堕落を忍ばなければならないのかと考えると情なかったからである。

しかし坂越の男は平気であった。茶は飲んでしまい、短冊は失くしてしまうとは、余りと申せば……とまた端書に書いて来た。