일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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がらすどのうち

硝子戸の中

夏目 漱石

夏目 漱石의 硝子戸の中(がらすどのうち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 52,702자 · 105화면

아오조라 문고

女はこう云った。

「物には何でも中心がございましょう」

「それは眼で見る事ができ、尺度で計る事のできる物体についての話でしょう。心にも形があるんですか。そんならその中心というものをここへ出して御覧なさい」

女は出せるとも出せないとも云わずに、庭の方を見たり、膝の上で両手を擦ったりしていた。

「あなたの直線というのは比喩じゃありませんか。もし比喩なら、円と云っても四角と云っても、つまり同じ事になるのでしょう」

「そうかも知れませんが、形や色が始終変っているうちに、少しも変らないものが、どうしてもあるのです」

「その変るものと変らないものが、別々だとすると、要するに心が二つある訳になりますが、それで好いのですか。変るものはすなわち変らないものでなければならないはずじゃありませんか」

こう云った私はまた問題を元に返して女に向った。

「すべて外界のものが頭のなかに入って、すぐ整然と秩序なり段落なりがはっきりするように納まる人は、おそらくないでしょう。失礼ながらあなたの年齢や教育や学問で、そうきちんと片づけられる訳がありません。もしまたそんな意味でなくって、学問の力を借りずに、徹底的にどさりと納まりをつけたいなら、私のようなものの所へ来ても駄目です。